経団連の就活ルール
皆さんご存知でしょうか?
ピンと来ないという方
アレですよ
そうです
3月に就活が一斉にスタートするやつ
この就活ルールがどうやら廃止されそうなんです。
以前から企業によっては徹底されていないことなどを理由に疑問視されていた就活ルール。
今回の改定はどのようなものなのでしょうか?
今回は経団連の就活ルールに関してまとめてみました。
そもそも就活ルールとは
そもそも就活ルールとは何でしょう。
先ほど「3月に就活が一斉に開始するやつ」とざっくり説明しましたが、
正確には以下のようになっています。
1.公平・公正な採用の徹底
公平・公正で透明な採用の徹底に努め、男女雇用機会均等法、雇用対策法及び若者雇用促進法に沿った採用選考活動を行い、学生の自由な就職活動を妨げる行為(正式内定日前の誓約書要求など)は一切しない。また、大学所在地による不利が生じないよう留意する。
2.正常な学校教育と学習環境の確保
在学全期間を通して知性、能力と人格を磨き、社会に貢献できる人材を育成、輩出する高等教育の趣旨を踏まえ、採用選考活動にあたっては、正常な学校教育と学習環境の確保に協力し、大学等の学事日程を尊重する。
3.採用選考活動開始時期
学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動については、以下で示す開始時期より早期に行うことは厳に慎む。
広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降
なお、活動にあたっては、学生の事情に配慮して行うように努める。
4.採用内定日の遵守
正式な内定日は、卒業・修了年度の10月1日以降とする。
5.多様な採用選考機会の提供
留学経験者に対して配慮するように努める。また、卒業時期の異なる学生や未就職卒業者等への対応を図るため、多様な採用選考機会の提供(秋季採用、通年採用等の実施)に努める。
以上
「採用選考に関する指針」より抜粋
おそらく多くの就活生に関わる重要な部分は
広報活動:3月1日以降
選考活動:6月1日以降
内定日 :10月1日以降
といったところでしょう。
これまで強制では無いにしろ、経団連加盟企業にこれらのルールが課せられていたわけです。
就活ルールが変更になるとどうなるの?
上記の就活ルールが2020卒までは適用されます。
では2021卒にはどのような就活ルールが適用されるのか。
実は明言されているわけではありません。
ここでは経団連会長中西さんの会見内容をご紹介します。
中西氏は3日の会見で21年以降を対象としたルールの策定状況を問われ「日程だけの問題じゃない。何月解禁とかの議論を経団連がするのはやめたい」と述べた。そのうえで「経団連としてまだ決めていないが、困ると言ってくる人がいないので、個人的に(廃止と)思っている」と語った。
日本経済新聞より抜粋
就活ルールが実質廃止、つまり企業はいつでも選考活動を開始していいことになります。
極端な話、入学したばかりの学生に内定を出すことも可能なわけです。
(※現実的には考えにくいですが…)
就活ルール廃止を受けてTwitterの反応
このルール変更で様々な声が上がっています。
今回はその一部をご紹介します。
就活ルール廃止より、意味分かんない就活マナーを正してくれ
— 朝村 (@asamura__) September 3, 2018
就活ルール廃止によって僕ら19年卒に「最後のゆとり世代」以上にパンチ強い「就活ルールに縛られていた最後の世代」という肩書きが加わってしまったの、いよいよ平成の最後っ屁って感じが強まってきてて本当に勘弁してほしい
— ありたく (@Ariga_Takuya) September 3, 2018
【就活ルール廃止】
就活ルールが廃止されると、大学1~3年生に対し、
「大卒扱いにするから学校辞めて明日から来て」
なんて誘いがあるかもしれない。
学費高騰の折、喜んで入社する者も中にはいるだろう。でも、その会社を辞めると誰も「大卒者」とは見做してくれない事をお忘れなく。
\^o^/— がたろう TTLでCPUを作る爺(コンパイラやOSも手作りです) (@duo6750) September 3, 2018
就活ルールよりも新卒一括採用制度をやめたらいいのに……………
— どんどこどーん (@dondokodooooon) September 3, 2018
就活ルール廃止よりあの意味わかんない形式を廃止しろ
ノックとか座るの促されるまで待つとか手は膝とか黒スーツ黒靴ネクタイ黒髪じゃないとダメとか外国では「奴隷みたいな形式だね」とか言われてんだぞ日本
— 奏 (@hok24A) September 3, 2018
様々な意見がありますが、あまり肯定的な意見は見当たりませんね…
就活ルールは本当に守られていた?形骸化していたルール
この就活ルール実際守られていたのでしょうか?
否
これまでも結構破られていました。
以下は就職内定率の推移です。
リクルートキャリアより引用
これを見ると6月1日時点で6割近くの就活生が内定を持っていることが分かります。
すべての企業が経団連に所属していないにしても高すぎる数字です。
企業側は内々定という形で早期に優秀な学生を囲い込んでいました。
これが形骸化したルールと言われる所以です。
経団連にはどの企業が加盟してるの?
経団連には非常に多くの企業が加盟しています。
皆さんご存知の企業もたくさんあります。
資生堂・JTB・ANA・ゴールドマンサックス証券・新日鉄住金・セコム・電通・関西電力・トヨタ自動車・デンソー…etc
目についた企業をピックアップしましたが、1500近くの企業が加盟していると言われています。
すべての企業は以下のページを参考にしてください。
まとめ
これまで散々問題視されてきた就活ルール。
まだ確実ではありませんが、廃止される可能性が高そうです。
個人的にはいい方向性だと思っています。
これが契機となって他の無駄な就活の風習も廃止してほしいところです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。